ところで、美術館で静かに絵画鑑賞をしていて、とある作品の前に立った瞬間、圧倒されるような感情の昂りに涙が溢れ出た経験が2回ある。
20年以上前にオルセーで見た、視力をほとんど失ったモネが、微細な光の粒子の次元で世界と融合したルーアン大聖堂と。
先日テートギャラリー (最近はテート・ブリテンって言うのね)で見た後期ターナーの作品。
生の有限、暗黒、絶望に上書きされていく、瞬間瞬間の光。
時も場所も超えて、事象の向こう側に「在る」なにかを如実に伝える、その「語りべ」たる者がすなわち芸術家なのではないかと。
そして美術館へ足を運び、様々な作品と対面するということは、イコール=自身の中に潜む澱のような人生の残滓を、改めて棚卸することなんじゃないかな?なんてことをひとりゴチていた2019年の夏の終わり。
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