2019/08/15

美術館で会った人だろ?@テートギャラリー

サラリーマン稼業からサッパリと足を洗い、人生のトランジット的な境遇で時間を持て余してる昨今の自分 in ロンドン。とりあえずは気の向くまま、日々彼方此方を彷徨っている道の途中なんだが、やっぱりよく行く先は美術館が多い。







ところで、美術館で静かに絵画鑑賞をしていて、とある作品の前に立った瞬間、圧倒されるような感情の昂りに涙が溢れ出た経験が2回ある。

20年以上前にオルセーで見た、視力をほとんど失ったモネが、微細な光の粒子の次元で世界と融合したルーアン大聖堂と。

先日テートギャラリー (最近はテート・ブリテンって言うのね)で見た後期ターナーの作品。




生の有限、暗黒、絶望に上書きされていく、瞬間瞬間の光。





時も場所も超えて、事象の向こう側に「在る」なにかを如実に伝える、その「語りべ」たる者がすなわち芸術家なのではないかと。





そして美術館へ足を運び、様々な作品と対面するということは、イコール=自身の中に潜む澱のような人生の残滓を、改めて棚卸することなんじゃないかな?なんてことをひとりゴチていた2019年の夏の終わり。

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