VerbやOasisといった90年代の正統派ブリットロックを素直に継承する彼らのサウンドは、あまりに多様化され混沌としている現在の音楽業界の中で、そのシンプルさやメロディアスさが逆に新鮮に聞えてくるから興味深い。ま、人によっては「おいおい、これって、まんまオアシスじゃん?(またはヴァ―ヴじゃん?)」と一蹴してしまうかもですが。
15.6歳の時に学校で知り合った少年たちが、バンドやろーぜ!と盛り上がり、共に熱く真摯に活動を続け、メンバーチェンジなどの紆余曲折を経て、少しづつ世の中へ知名度を広げていく・・・といった、絵に描いたようなサクセスストーリーは、実はどこにでもある話。だって、世間一般の人々は「そこらのフツーの男の子が等身大のまま、繊細で瑞々しい世界観を投げかけてくる姿」に、基本的に弱いのだ(笑)。だから、ちょっと胸に刺さるような音楽は、あっという間に発掘されて、あっという間に消費されてしまうのが、今の音楽事情な気もする。
そんな中で、このVIDAにしても、最近取りあげている若手バンドにしても、「その価値は世に知れ渡った、では、これからどのように継続してゆくのか?」が大いなる課題なはず。すぐに解散して「幻のバンド」として人々の心に残るだけなのか、無限の変容を遂げ常に刺激を与える存在となるのか、はたまたひたすら延々とおなじ価値観を繰り返していくのか?どれもアリだし、どれもオッケー、だけどそのあたりがミュージシャンとして一番肝心な部分なんじゃないかな、と個人的には思ってます。
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