2018/02/26

ダブリンで外国人として働くということ・ソーシャルメディア企業のダブリンHQ


ダブリンFacebookのテラス

ダブリンに来た最初の2ヵ月は「外国人としてフルタイムで労働する権利」が無かったため、ヨガを教えたり、語学学校やテイクアウェイ店でバイトをして過ごしていたが、3ヶ月目に正規の滞在許可がおりたので、ようやく普通の就職活動を開始。

あまり「この業界」とか「この仕事」という拘りはなかったので、求人情報を見てはかなり幅広く、なんか面白そう!とピンとくるポジションには節操なくガシガシ応募を続け、複数の人材派遣会社の担当者と話をしていくと、ある一定のトレンドというか、いまのダブリンで外国人が活躍できる業界や職種の輪郭がなんとなくと見えてくるようになった。

それはつまり、グローバルビジネスという視点から捉えた「いまのダブリン」という都市の立ち位置なんだろうなー、とか思いながら、求人情報をくまなく読み込む日々が続いた。

確かに95年からのケルティックタイガー以降アイルランドは、地理的言語的税制的利点によりIT産業を中心に外国資本企業が多く進出し、ヨーロッパはもとよりアジアや南米といった海外からの労働者を引き寄せてきた。2008年の世界的な景気後退のあおりを受け、この「ケルトの虎」と呼ばれたアイルランドの目覚ましい経済成長には終止符が打たれてたが、それでも現在のダブリンには多くの外国人が働きに来ている。

そんないまのダブリンで、外国人を必要とする求人ポジションで多いのは;
  • コールセンター、サポートセンターといったカスタマーサービス系
  • テレセールス、リードジェネレーションなどのビジネスデベロップメント系
  • ゲームのローカリゼーションなどの翻訳系
  • ソーシャルメディアのモデレーター
  • 人材派遣会社のリクルーター
*もちろんこの他にも専門職(特にIT関連は需要が高い)の求人も多いが、今回は非専門職に限った現状についてね。


前述したように、これらの求人は専門職ではなく、適性さえあれば誰にでもできるレベルの仕事のため、賃金もいわゆる外国人相場というか最低賃金に毛が生えたくらい。

そしてさらに、「あれ?この求人っていつも募集してない?」というのも多く、すなわち離職率が高いというのが明らか。

これってさ、「大きな歯車の一部として単純作業を延々と行うオペレーション業務」は、あまり長く続けられる仕事ではない、ということだよね~、というのが私の第一印象。そしてここダブリンで私程度の外国人が働ける場所というのは、他でもないこのような単純作業でしかない!という現実を目の当たりにした、ガーン。

でもま、ひたすら単純作業というのは嫌いじゃないし、昔は「歳とったら田舎の工場で作業員になりたい」と本気で思っていた。しかしコールセンターやテレセールスは性格上向かない事は解っていたので、人材派遣会社のリクルーターか、ソーシャルメディアのモデレーターあたりが面白そう!と狙いを定めてみた。


 現在ダブリンにはGoogle, Facebook, TwitterのEMEA HQがグランドカナル周辺に居を構え、リフィ河を挟んだその向かい側にはISFCを中心にした金融街があり、この辺りがダブリンのビジネスエリアになっている。

日本では外資金融に勤めていた時期もあったけれど、本職はメーカーのロジスティックスやサプライチェーン関連だったので、ダブリンの金融街で働くだけのクオリフィケーションもなく ーそれでもダメもとで求人情報はくまなく探しまくったがー なんか悔しくて(笑)「よっしゃ、私はこのリフィー川のコッチ側で働いてやる!」と、息まきながらリフィー川沿いをガシガシ歩き倒していた約1か月の求職時代。

そんなこんなで、2月にはTwitterの求人を見て即応募!超緊急募集だったのか数日で採用決定し、ホッと安心したのもつかの間、何故か突然プロジェクト頓挫のあおりを受けて契約終了。はぁ?と啖呵きりかけたが、今度はFacebookの求人が出たので即応募!こちらもトントン拍子に採用が決まり、ようやくダブリンで本格的にフルタイムでの仕事にありつけたのであった。

次回に続く

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