2025/07/17

フィリピン・アゲイン

 2006年ごろフィリピンに半年くらい滞在していた。


なんとなく人生の転換期かなー、何か新しいコト始めようかなー、南の島でバンガロー経営とかしたいなー、といった適当な理由で、である。もちろんそんなコドモの戯言のようなホンワカンとした夢物語は実現せず、半年くらいでスゴスゴと帰国するのではあるが。



その後、40代は東京〜湘南あたりで自営業、50の声を聞いた頃に再度外資企業でサラリーマン業、50代前半にアイルランド、イギリスへ移り住みずーっとサラリーマンとして企業勤めを続け、気がついたら還暦間際になっていた。



イギリスの企業では「60歳で退職」なんてルールはなく、本人が望めば何歳までも働きつづけることができる。私も60歳になったら辞めようとか微塵も思ってなくて、イギリスの年金がもらえる67歳までは働き続けるつもりでいた。



が、しかし、当時勤めていた会社の雲行きが怪しくなり、結果的に人員削減の対象となったため、この春に退職。あー、また職探しするのめんどくさいー、と不貞腐れていたところウチのダンナさんから一言。



「次の仕事を探す前に、ちょいと長期で東南アジアのバックパック旅行しない?年齢的にラストチャンスだと思うし」



確かに。私もダンナさんも若かりし頃はチープバジェットのバックパッカー野郎。新婚旅行からしてヴィエトナム貧乏旅行で、結婚後も日本に住んでいたときは年に数回東南アジアや太平洋の島々をリュックひとつの個人旅行で楽しんでいた。イギリスに移住してからは、12時間以上のフライトで行く東南アジアなんて、ある程度のまとまった時間がないと無理だよねー、と諦め、近場のギリシャやカナリア諸島へ短期(とはいえ2週間ほど)のホリディでお茶を濁していた。



が、確かに無職となった今、時間はあまりあるほどあるではないか?ダンナさんもちょうど仕事の契約の端境機なのでほぼフリー!そしてそして、60オーバーの老年カップルがバックパック背負って東南アジアを回る、なんて今やらなかったら一生後悔しそう。



ということで、即決5秒の早技で、その週にはヴィエトナム行きの片道チケット購入し、バタバタとパッキングをして、二週間後には帰国の予定を立てない片道チケットでロンドン・ヒースロー空港を飛び立った。



ヴィエトナム


*ミトーというメコンデルタの町に滞在し、手漕ぎ船や木造ボートでメコン泥川の支流を探索。


*サイゴンでは下町の安宿に泊まり、周辺の路上マーケットやバイクの波、そしてハズレのないストリートフードを堪能。



カンボジア


*シエムリップへ飛び、アンコールトムやワットの遺跡群に圧倒され、外国人観光客向け飲食店通り「バーストリート」で安酒を飲んだくれ、予想以上の高温多湿にヘバって少し沈没。


*シアヌークビルという中華資本の開発が頓挫しゴーストタウンとなった町で1泊。湿地帯のスラム、中国語看板だらけの街並み、建設途中で放置され廃墟化した巨大なビルヂング群など、元ビーチリゾートだったとは思えない荒廃具合が逆にツボ。


*シアヌークビルからはフェリーでロン・サンレム島へ。当初の予定ではここに2-3週間滞在予定だったが、天気が悪すぎて1週間で退散。


*バスでプノンペンまで移動し、思った以上にまだまだ発展途上の路上を散策。古臭いホテルで亡霊(たぶん幻覚)に悩まされる。



マレーシア


*クアラルンプールからバスで7時間ほどかけてマーシンという港町へ移動。いかにも旅社!という中華系ホテルで、ボロさとか虫系でヒエ〜とか言いながら一泊。


*マーシンからフェリーでティオマン島へ。メインビーチのテケックから4WDでジャングルの山を超え、人里離れたジュアラビーチに3週間ほど滞在。ビーチフロントの掘立小屋に泊まって毎日海に入ってコドモのような日々。砂浜のサンドフライにしょっちゅう刺されては悶絶したり、ジャングルから降りてきた猿に追いかけられたり、頭上の椰子の木には何十匹ものコウモリがぶら下がり、ふと軒下を見ると巨大トカゲがノソノソ歩いていたりと、久々に自然に囲まれてる感アリアリ。


*クアラルンプールへ戻り、繁華街のブキッビンタンに1泊。屋台ストリートのそばだったので、何食べてもアタリだし、夜の喧騒と朝の静寂のコントラストも面白かった



フィリピン


*そして現在はフィリピンのマニラ経由でパングラオ島へ来ており、観光スポットのアロナビーチに数泊滞在後、普通の田舎町でアパート借りての生活スタート。バイク借りてアチコチのビーチ行ったり、ボホール島側にある繁華街まで買い出しに行ったりと、20年前とおんなじ事やっております。




(こんな感じで、そろそろ2ヶ月が経つけど、改めて書いてみると結構盛りだくさんだなぁ。)

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