2017/10/01

イギリスで飲むお茶

イギリスといえば、いつでもどこでもまず一杯の紅茶。



それもリーフティをポットに入れて・・・なんて気取った入れ方ではなく、普通にスーパーで大箱買いするティーバックを大きなマグカップに放りこみ、熱湯をなみなみ注ぎ数分おいて、ティースプーンの腹でティーバッグをギューギュー押して「紅茶エキス」を最後の最後まで絞り出し、出来上がった真っ黒に濃ゆい紅茶に、今度は牛乳をドバドバと入れてほどよい濃さのミルクティに仕上げるのが、普通の庶民のイギリス人達が好む「いつもの一杯」で、これを朝から晩まで1日に何杯も飲む。



この真っ黒な紅茶を牛乳で割ったミルクティは、カッパティ(a cup of tea)または略してカッパ(cuppa) の愛称で親しまれ、イギリス人の生活に欠かせない象徴的なアイテムであったのは確かだ。私が初めてイギリスに来た80年代後半から90年半ばにかけては、どこに行っても誰に会ってもそんな感じだったし、イギリス人のダンナさんは日本に住んでいた20年間も、その風習を止めることはなかった。

しかし、今年(2017)にロンドンを再訪してみて感じたのは、「あれ?みんな普通にコスタやカフェネロでカプチーノ飲んでいるじゃん!」だし、2010年以降「イギリスでは紅茶よりもコーヒーの方がより消費されている」という統計結果が出されたそう。

つまり、前述した「イギリスといえば、いつでもどこでもまず一杯の紅茶」というのは、もはや過去の幻影。愛すべきカッパ(cuppa)の意図するものが、cup of teaはなくcup of coffeeに置き換わってしまったように、この頑固を絵で描いたような国でも、古き良き伝統的なものが廃れていく流れには抗えないということか。




・・・なんて感傷的な話題は、日本人移民の私にとっては所詮他人事なのだが。その一方で、この国で生きていく上で私が飲むべきカッパは、どれにすべきか?という課題はまだ解決していない。

日本では、時期にもよるけど、家では急須で入れたほうじ茶をガブガブ飲んでいた。暑い時期は水出しの煎茶や中国茶(特に四季春茶!)を作っては、ペットボトルに詰めて出勤していたものだ。

しかし日本を離れてからというもの、ほうじ茶や煎茶が簡単に手に入るワケもなく、毎日の飲み物が自然と現地で入手できるものにシフトしてきた・・・無論、イギリス的ミルクティである。確かに寒い時期は、この濃ゆいミルクティは美味しい!牛乳と砂糖が入っているから腹持ちも良いし、ダイジェスティブのビスケットも進む進む(笑)



・・・なーんて言ってられたのは最初の数ヶ月だけで、いくらなんでも毎日毎日こんな甘ったるいモン飲んでられないわー!と、スーパーでグリーンティ(緑茶)を買うのだが、いかんせん、不味すぎる。グリーンティの概念が根本的に違いすぎる土壌で製品開発された「グリーンティ&ジャスミンティ」とか、「グリーンティ&レモン」とかさ、純ジャパの私には無理!と悟ることになる。

ならば、異国の地に身を置きながら母国の味を追い求めるよりも、現地で手に入る質の良い飲み物を堪能した方がよいのではないか?と、思うようになり、改めてスーパーや専門店のお茶コーナーを散策してみると、ヤバイ、イギリス結構良いお茶が沢山あるではないか!




Pukka Tea
パッカティは日本でも成城石井とかで買えたので馴染み深かったけれど、こちらイギリスではその種類が目移りするくらい豊富なのと、お財布に優しい価格なので嬉しいかぎり。そして、どんなスーパーでのも必ず売っている!難点はリコリスで甘みの風味付けをしている種類が多すぎて、どれも似たような味に感じてしまうトコロかな。

Supreme Matcha Green Tea 日本の煎茶ティーバックに近い味で、普段使いにちょうどよい。抹茶感は全然ないのでネーミングに騙されないように・・・。

Lemon, Ginger & Manuka Honey 想像以上にしっかりと濃い味なので、風邪ひいた時にさらに蜂蜜入れて飲むと沁みます~。

Three Tulsi インドのホーリーバジルティで、全身に安心感が染み渡るような究極の癒しティー。



Teapigsは2006年にニックとルイーズが創設した若い会社で、「イギリスが再び“本物”のお茶を飲むようになる」ことを目標に、世界中の良質でオーセンティックなお茶を提供している。普通そこまで品質を求めるのなら、高価なルースリーフのお茶に行きつくのだけど、それをあえてお手軽なティーバックで!というのが、この会社の理念。Teapigsのお茶は、本当にハイクオリティで美味しいし、パッケージやネーミングのセンスもどこかユーモラスなのがイギリス的。



Silver tips white tea いまのところリピート率ナンバーワン。白茶のティーバックは他のメーカーも出しているけれど、「は?これが白茶???」とビックリするようなのが多い中、ティーバックでこれだけの品質を提供しているのは流石。

Popcorn tea ポップコーンティって可愛い名前だなぁ、と思い手に取ってみたらなんと玄米茶!たしかにお米がはぜているからポップコーンみたいだよね、と店頭で一人ホッコリしてしまった。そしてパッケージデザインが映画フィルムなあたり、イカしてます!




他にも、日本でも有名やTwinings オーガニックにこだわったClipper そして大型スーパーの自社ブランドのお手軽なティーバックが何十種類もスーパーの棚に置かれているのは圧巻。その種類も、ダージリンやアールグレイなどから、ハーブやフルーツやスパイスを配合したものなど、本当に目移りしてしまうのだけど、意外と繊細なフローラルな風味のフレーバーティは少ない。

フローラルなフレーバーティというと、クスミティマリアージュ・フレールのようにフランス系だから、イギリスでは手に入りずらいのかな?なんて思っていた矢先、近所をお散歩中にクスミティの路面店発見!ウキウキとプリンスウラジミールを購入して、ホクホクとお家で楽しんでおります。








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