2016/11/20

ダブリンの街を歩く - 歴史と信仰、そして生と死



家から徒歩15分ほどの距離にあるGlasnevin cemetery は、弾圧され埋葬すら許されなかったカソリック教徒のための墓地。こちらでは墓地は「お参り」だけの場ではなく、普通の散歩コース。マイケルコリンズをはじめ、そうそうたる殉死者達が眠っているのだが、あんまりキッチリ管理されてるお堅い感じはなく、むしろどこか投げやりな感じ。野ざらしの朽ちていく古い墓石に、心で手を合わせながら、人生の儚さに思いを馳せる。











Glasnevin 墓地の横には、Botanical Gardenが広がり、市民の憩いの場となっている。秋色に染まった木々と沢山の植物に囲まれ、ゆっくりのんびりと歩を進め、長閑な週末のお散歩気分の延長線上に、普通に何の衒いもなく墓地も散策できるのが、なんかいいなぁ、とか思う。死や歴史といったものに蓋をして見ないふりをするよりも、こんな風に身近に感じられる環境に身を置くと、自分の内に人間としての芯が一本通ったような気がする。










そういえばウチのダンナさんはアイルランドの血を引くイギリス人なのだが、アジアで過ごした長い期間を経たのちに、ここアイルランドで自身のアイディンティティを再検証しているみたいだ。自分自身の心情や信仰と、家族や国家の歴史、色んなものをゆっくりと丁寧に見つめなおしては、静かに目を閉じている。










日本で漂白された生活をしてきた私にとって、信仰や歴史、そして生と死というものは、意図的に回避され続けてきたのではないかな。でも、ここダブリンに生活していると、信仰と歴史、そして生と死というものからは、決して目を背けられない。たぶんこの街は、そういう風にできているんだと思う。夕暮れ時のSt.Peter's Church Road - 毎日の家路につく光景。






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